【武器としての決断思考】おすすめの本 ~書評・感想(決断思考とは)
おすすめの本【武器としての決断思考】。
変化の激しい時代に生きている全ての世代に必要な「自分で答えを出すための思考法」が詰まっている、おすすめの1冊です。
【武器としての決断思考】おすすめの本 ~書評・感想
著者は軍事顧問!?
著者である瀧本哲史は、
東大卒で大学院をスキップしてすぐに助手に抜擢されながら、マッキンゼーに転職し、その後の独立を経て本書執筆時は京大で客員准教授として授業を持っていたとのことですが、エンジェル投資家であるとともに、NPO全日本ディベート連盟代表理事などの肩書もあわせ持っていた人物です。
やや過去形になりましたが、同氏は昨年2019年に47歳の若さで亡くなっています。
最近では、NHKのクローズアップ現代で特集されたり、彼の伝説の東大講義が書籍化されるなどもしていますね。
本書において、著者は自分自身の職業を「軍事顧問」と位置付けています。
つまり、これからの日本を支えていく若い世代に「武器」を配ることが自分の使命であるということです。
「武器 = 決断思考」について授業形式で解説
武器とは、時代に必要な教養であり実学のこと。
そして、どんなことも自分で決めていく必要のある今の時代においては、
- 決断思考
つまり、意思決定の方法こそが身につけるべき武器(=教養)であり、
そのための具体的な方法として、
があるとされています。
本書は、筆者が京都大学で学生に教えている「意思決定の授業」を一冊に凝縮したもので、自分で答えを出すための思考法を、ガイダンス+7時限分の授業コンテンツで教えてくれる1冊となっています。
最大のリスク=変化に対応できないこと
自分で答えを出すための思考法として、「ディベート」の考え方を詳細に解説していくのが本書のメインパートとなっていますが、著者自身が語っているように、冒頭のガイダンス部分を理解しておかないと、武器として使いこなすことができません。
ガイダンス部分のテーマは、❝ なぜ「学ぶ」必要があるのか? ❞
となっているのですが、
「正解」なんてものは無い、もしくは変わり続ける今の時代においては、
- 最大のリスク = 変化に対応できないこと
であるため、
ことが大事であり、
- ❝ 答えではなく、答えを出す方法を学ぶ ❞
ことにより、
- ❝ 自分の人生を自分で決めていく ❞
ことの重要性について語られています。
そして、
武器(教養)を身につけた上で、❝ 知識・判断・行動 ❞のすべてをセットでこなすことのできる、交換不可能な存在になっていかないと、これからの時代を生き抜いていけないということが語られています。
これは、過去に書いた「チーズはどこへ消えた?」で最も強調されていた文脈と同じですね。
あなたの人生を変える授業になるはず?
この本で語られている内容は、リベラルアーツ(一般教養)として
❝未来の日本を支えていく10代~20代の若い世代にこそ必要なもの❞
とされていますが、
「今さら一般教養?」と思ってしまう大人達にとっても、人生を変える可能性ある内容かもしれません。
変化の激しい時代に生きていく全ての世代に必要な「自分で答えを出すための思考法」が詰まった、この【武器としての決断思考】は、おすすめの1冊ですよ。