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【イシューからはじめよ】おすすめのビジネス本 ~書評・感想

 

おすすめのビジネス本【イシューからはじめよ】

「圧倒的に生産性の高い人」となるためのカギである「イシュー」について教えてくれる、おすすめの1冊です。

 

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【イシューからはじめよ】おすすめのビジネス本 ~イシューとは

著者はヤフーのCOO室室長

著者の安宅和人さんは、本書の紹介ではヤフーのCOOとなっていますが、現在はもっと偉い肩書のようです。そして、政府関係はじめ、ほかにも肩書がたくさんのようですので、本当に多忙な方なのだろうと思います。

そして、
それまでの経歴を見ると、例によって東大からのマッキンゼーですが、その後のイエール大も含めて大学では脳神経科学をやっていたということですので、科学者・コンサルタント・ビジネスの現場それぞれのバックグラウンドを持った、多才な方です。

行ってはならない「犬の道」

本書では、
一心不乱に大量の仕事をすることで、バリューを上げようとする仕事へのアプローチを「犬の道」と呼んでいます。

そして、日本ではある意味常識ともされている「がんばる」こと自体には価値は無く、「犬の道」は「根性に逃げている」として一刀両断しています。

一方で、
生産性を高めるために重要なのは、

本当に意味のある問題=イシューを見極めること

であり、「犬の道」とは正反対とも言えるアプローチを提唱しています。

よいイシューとは何か

 では、本当に意味のある問題(イシュー)とは何なのか。

それを見極めるためにはまず、

仮説を立てる

ことの重要性が説かれています。

その上で、

  • 本質的な選択肢である
  • 深い仮説がある
  • 答えを出せる

という3つの条件を満たしたものが、よいイシューとなることができ、
イシュー特定のための情報収集として、

  • 一次情報に触れる
  • 情報をスキャンする
  • 集めすぎない、知りすぎない

ことが役立つとされています。

仮説思考の大切さはよく知られているところかもしれませんが、「集めすぎない、知りすぎない」ことが大事だというのも、言われてみればそのような経験は多いかもしれませんよね。

解の質を高める

 イシューを見極めたあとは「解の質」を高めなければならない。

そのために必要な行程として、

  • 仮説ドリブン = イシュー分析
  • アウトプットドリブン
  • メッセージドリブン

を挙げています。

 

仮説ドリブンでは、

イシューの構造を明らかにして、サブイシューを洗い出し、分析のイメージをつくることの説明がなされています。

そこでは、 

・ストーリーラインづくり(映画やアニメの脚本、あるいはマンガのネーム作成)が重要となる。

その際の型として、

  • 「空・雨・傘」
    ~課題・課題の深堀り・結論
  • 「whyの並び立て」

がある。

また、

・絵コンテづくり(グラフや図表のイメージ = プラモデルや建築における設計図)も重要。

その際のコツは、

  • 軸(分析のタテとヨコの広がり)を整理

することであり、「分析の本質である比較(比較・構成・変化)」に資する軸として整理することが大切であることが説明されています。

 

アウトプットドリブンでは

  • いきなり飛び込まないで、何から手を付けるべきかをまず決める

ことが大事。これをやらないと、「犬の道」へまっしぐらだから。

具体的には、イシューのカギとなる「前提」と「洞察」の分析検証からやること。

 

メッセージドリブンでは

  • 一気に仕上げる

ことを重視しています。

その際に忘れてならないコツは、縦横の比較軸を磨くことと、メッセージと分析表現を揃えることに加え、

1チャート・1メッセージ

が強調されています。

知的生産の「シンプルな本質」

おすすめのビジネス本【イシューからはじめよ】。

著者の言うような「犬の道」には誰もが入り込んでしまった経験があるのではないでしょうか

一方で、著者のような超優秀な方はとにかくとして、我々凡人が「イシューからはじめよ」と言われても、「上司の命令であれば選択の余地は無く、どうしようもない」と思ってしまう場面は多いかと思います。

そのようなときでも、いったん立ち止まって、自分の立場でできうる限りの「仮説思考」をすることが、少しでも生産性を上げるカギになるのだろうと思いますし、将来の昇進に備える術なのだろうとも思いました。

知的生産の「シンプルな本質」であり、「圧倒的に生産性の高い人」となるためのカギである「イシュー」について教えてくれる、おすすめの1冊です。

 

 

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