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【仕事をしたつもり】おすすめの本 ~書評・感想

おすすめの本【仕事をしたたつもり】
いつも忙しいのに成果がでない。そんな人が周りにいたら、その人も「仕事をしたつもリーマン」かもしれません。
高度化して蔓延している「仕事をしたつもり」との付き合い方が分かる、おすすめの1冊です

 

 

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【仕事をしたつもり】おすすめの本

星海社新書の「武器としての教養シリーズ」

本書は、前回までの「武器としての決断思考」に続く、星海新社の「武器としての教養シリーズ」の第2弾的な1冊です

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このシリーズは、戦うことを選んだ次世代の仲間たちに「武器としての教養」を配ることを目的として、知的好奇心を満たすだけでなく、自らの力で未来を切り開いていくための「武器」として使える知のかたちをシリーズとしてまとめられています。

10年ほど前の本ですが、どれも知識だけでなく、これからどんな1日を過ごしていくべきか、行動ベースで伝えてくれる、読みごたえのあるシリーズですよね。 

著者はリクルート出身の雇用ジャーナリスト

著者、海老原嗣生さんは、リクルートグループで長く雇用の現場見てきた経験を活かし、人材コンサル会社を立ち上げ、本書においては「雇用ジャーナリスト」という打ち出し方をしています。

著者は、「雇用・労働の分野には、驚くほどのウソが常識としてまかり通っている」ということを指摘し続けているということですが、本書においても「仕事をしたつもり」という「ウソ」を鋭く解説するとともに、この「ウソ」との付き合い方まで示してくれます

「仕事をしたつもり」の正体

本書では、大量に蔓延かつ高度化された「仕事をしたつもり」の正体を以下のように類型化しています(カッコ内は例)。

  • 量の神話(長時間労働による大量のプレゼン資料)
  • ハコモノ志向(形式主義
  • 本末転倒(タクシー5分のところへ電車で40分)
  • 横並び意識(業界トップの真似事)
  • 過剰サービス(客は神様)

それぞれについて、どのようにして「仕事をしたつもり」が蔓延していくこととなっているのか、例を示すとともに具体的な発生プロセスについて、詳しく解説してくれています。

いずれも、社会人でそこそこ経験がある方なら「あるある」な例ばかりだと思うのですが、いつのまにかルールや体裁を整えることに自分の仕事だと勘違いして、疑問がわかない状態になっている、と戒めています

正直なところ、私たちのほとんどは毎日大量に「仕事をしたつもり」をやってしまっているかもしれません。

新しいことにチャレンジしよう

では、どうすれば「仕事をしたつもり」から抜け出せるのか。そのヒントについて考えてみますと、

  • 量でごまかすのではなく、より有効なことに時間を費やそう

  •  ハコモノ志向(形式主義)や本末転倒なルールなどの、形式的な「本当に見えるウソ」に疑問を持ち、自分で考えて調べてみよう

  •  成功者の真似事ではなく、成功の要因がどこにあったのかを考えよう

  •  迎合するのではなく、対等な関係で質の高い仕事を提供しよう

といったことになるかと思います。

しかし、
これれはなかなかに困難な作業になります。

なぜなら、
「仕事をしたつもり」は逃げ・保身である一方で、甘い蜜だからです。楽ちんですよね。

しかし、いずれはレッドオーシャンに突入して「人材市場価値」を失っていくことを著者は指摘しています。

なのでそうなる前に、
逃げ・保身をやめて、新しいことにチャレンジしよう。

そしてその際には、
ブルーオーシャン戦略を持って、競合が少なく本来の目的にかなった行動を選択しよう、と著者は訴えています。

ブルーオーシャン戦略については、参考に以前の記事をご覧ください。)

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 「仕事をしたつもり」との付き合い方

本書の最後に著者は「仕事をしたつもり」との付き合い方を提示してくれています。

これがなかなかにおもしろいのですが、もともと生産性の低い「仕事をしたつもり」を大量に長時間かけて一生懸命するのをやめて、「仕事をしたフリ」を確信犯的にやれというものです。

そして、それにより生み出した時間を「余暇」・「真剣に考える」に充てる。例えば、「新しい小さなトライ」のための時間に割り当てるのはいかがでしょうか?

変化の激しい時代に生きていく全ての世代に必要な「仕事をしたつもり」との付き合い方の方法が詰まった、この【仕事をしたつもり】は、おすすめの1冊ですよ。

 

 

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