【影響力の武器】おすすめの本 ~書評・感想
おすすめの本、影響力の武器。
「なぜ、人は動かされるのか」が分かる1冊です。この本で紹介されている影響力の武器を理解すれば、、。
決して悪用してはいけませんよ。
なぜ、人は動かされるのか
「カチッ」と再生ボタンを押すと、「サー」とテープが回って、固定的動作パターンに陥る。このように、刺激に対して機械的な反応をしてしまうことってありませんか?
たとえば、動物の極端な例ですが、
七面鳥の母親は「ピーピー」というヒナ鳥の鳴く音がすれば、それが剥製のヒナ鳥であろうと天敵のイタチの剥製であろうと、そこから出ている録音された音に反応し、母鳥として面倒を見始めるという、固定的動作パターンがあるようです(逆に、鳴かないと放置する)。
なぜ、このような「てっとり早い」機械的な反応をするのか?
それは、その効率性と経済性にあるとされています。
つまり、役に立つことが多いであろう反応をすれば、刺激に対して効率的・経済的に対応することができるからです。
このような類の例(カチッ・サー)が、人間にもあるということで、本書では6つ紹介されています。
刺激の多い現代においては、人間社会においては思考の近道が特に必要となってくるとされています。
一方で、
これらを熟知する者に対しては、人は恐ろしく無防備となってしまうため、それぞれの防衛法についても紹介されています。
影響力の武器
本書で紹介されている、6つの武器ですが
- 返報性
-
コミットメントと一貫性
-
社会的証明
-
好意
-
権威
-
希少性
となっています。
いずれも非常に強い力を持っており、これらの武器を行使されると、好むと好まざるとに関わらず、人は行動選択において固定的な反応をしてしまうと解説されています。
例えば、「返報性」は、
陳腐な例では、無料の試供品や試食品が挙げられますが、
他者から与えられたら自分も相手に与え返すようにと、人は強烈に心理的に刷り込まれているため、
- 頼みごとを承諾するかどうかを決定する諸要因を凌駕する力を持っている
- 望みもしない厚意であっても、影響を受けてしまう
- 恩を受けたままでは不快であるため、受けた恩より大きな頼み事を受け入れてしまう
といった特徴を持っており、この返報性のルールを駆使して人を丸めこもうとする輩はそこかしこにいると。
そして、防衛法を知らない人々は簡単に丸めこまれてしまいます。
前述のとおり、こういった輩に対する防衛法についても、本書では解説されていますとともに、「返報性」以外の5つの武器についてももちろん詳しく解説されているのですが、いずれも悪用厳禁の内容です。
人がどれだけ簡単に動かされているのか、少しゾッとするような読後感ですね。
おすすめの本、影響力の武器
おすすめの本「影響力の武器」は、「なぜ、人は動かされるのか」が分かる1冊です。この本で紹介されている影響力の武器を理解すれば、たいていの怪しい話から自分の身を防衛することができます。
反対に、決して悪用してはいけません。
これら影響力の武器を知らない人に対しては、これらを熟知している者は無敵状態にきっとなるでしょうから。無垢の人を自由自在に操ることも可能?かもしれません。
あくまで自己防衛のために、ぜひ手に取って読んでいただきたい1冊です。